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ワイヤーストリッパーの使い方|被覆剥きのコツと調整

更新: 中村 拓也
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ワイヤーストリッパーの使い方|被覆剥きのコツと調整

ワイヤーストリッパーは、電線の被覆だけを切り、芯線を残して剥くための専用工具です。ワークショップでは、受講者がニッパーで被覆を剥こうとして芯線を半分切ってしまい、通電しない場面を何度も見てきました。

ワイヤーストリッパーは、電線の被覆だけを切り、芯線を残して剥くための専用工具です。
ワークショップでは、受講者がニッパーで被覆を剥こうとして芯線を半分切ってしまい、通電しない場面を何度も見てきました。
より線では素線が減ると抵抗値が上がり、発熱や断線の起点になるため、電子工作で扱う0.2〜0.75sq(AWG24〜18)の細い線ほど、道具選びと穴選びが仕上がりを左右します。

ワイヤーストリッパーには手動、自動、横剥きの3タイプがあり、対応サイズ、速さ、価格、向く作業がそれぞれ違います。
初心者が最初の1本を選ぶなら対応範囲が広くて安い手動タイプが扱いやすく、同じサイズを何本も剥く作業なら自動タイプが速いので、用途で選び分けるのが近道でしょう。

失敗の最大要因は、穴サイズの選び方です。
細すぎる穴は芯線を傷つけ、太すぎる穴は被覆が残るので、AWGは数字が大きいほど細く、sqは数値が大きいほど太いという逆向きの関係を押さえておきましょう。
AWG24≒0.2sq、AWG20≒0.5sq、AWG18≒0.75sqの目安を手元に置けば、線の表記と工具の刻印を見比べて迷わず選べます。

剥くときは、軽く握って位置を固定し、穴と線の位置を確認してから、強く握って真っ直ぐ引き抜く2段操作が基本です。
剥いた後は、より線を撚り直し、必要なら予備はんだを薄くのせ、熱収縮チューブははんだ付け前に先へ通しておくと、配線はきれいにまとまります。

ワイヤーストリッパーで何ができる?まず仕上がりイメージを掴む

ワイヤーストリッパーを使うと、電線の被覆だけに切れ込みを入れて、中の芯線を傷つけずにすっと抜けます。
電子工作で扱う0.2sq(AWG24)〜0.75sq(AWG18)前後の細い線では、この「芯線を残す」ことが仕上がりを左右します。
見た目は同じように剥けていても、線の中身が傷んでいると後から不具合の原因になるからです。

被覆だけを切って芯線を残す『穴の刃』の役割

ワイヤーストリッパーの刃は穴状になっていて、電線をそのサイズの穴に通して握ると、被覆の厚みだけに切れ込みが入ります。
そこから被覆を引き抜けば、芯線はそのまま残り、導体の断面を崩さずに露出できます。
ニッパーとの決定的な違いはここで、芯線そのものを切る道具ではない、という点にあります。
筆者がワークショップで配線を見て回ると、動かないと相談された回路の中に、被覆の内側で芯線が半分切れていたケースが少なくありませんでした。
テスターで導通を取って初めて気づくことも多いので、最初から傷を入れない剥き方を身につけておくと、後戻りが減ります。
実際、端材のジャンパー線でニッパー剥きとストリッパー剥きを切って断面を見せると、素線が何本か欠けている違いが目で分かり、受講者の持ち替えが一気に進みます。

ニッパーやカッターで剥くと失敗する理由

ニッパーやカッターで被覆を剥くやり方は、刃が芯線にも当たりやすいのが難点です。
単線なら芯材に傷が入った時点で折れやすくなり、より線なら細い素線が何本か切れて本数が減ります。
本数が減ると導体の断面積が小さくなるので抵抗値が上がり、その部分が発熱しやすくなる。
さらに、振動や曲げが重なると断線の起点になり、剥き口の近くでショートを招くこともあります。
電子工作では、0.2sq(AWG24)〜0.75sq(AWG18)前後の細い線を扱うことが多く、電気工事の太い線よりも芯線傷の影響がはっきり出ます。
線が細いほど余裕が少ないため、工具の選び方がそのまま作業品質につながります。
穴のサイズが合っていないと、細すぎれば芯線をかじり、太すぎれば被覆が残るので、線の表記と穴の刻印を見比べて合わせましょう。

剥いた線の使い道

剥いた線の行き先は主に3つです。
ブレッドボードやピンソケットに差し込む、はんだ付けする、圧着端子をつける、のどれかで、目的によって必要な剥き長さが変わります。
ブレッドボードに入れる線は短めでよく、はんだ付けや圧着端子では接続部に芯線を十分入れられる長さが要ります。
ワークショップでは、配線を先に「何につなぐか」まで決めてから剥くように伝えています。
ゴールが決まると、5〜7mmで足りるのか、7〜10mmまで必要なのかが見えてくるからです。
剥いてから用途を考えると長さが合わず、切り直しが増えます。
まず使い道を決めてから、必要な分だけ剥きましょう。

3タイプの違いと選び方

手動・自動・横剥き式には、それぞれ得意な場面がはっきりあります。
比較するときは「対応サイズの広さ」「剥く速さ」「価格目安」「向いている作業」を同じ物差しで並べると迷いません。
電子工作で扱う0.2sq(AWG24)〜0.75sq(AWG18)前後の細い線は芯線傷の影響が大きいので、最初の1本は“剥けるか”だけでなく、“狙ったサイズに合わせやすいか”で選ぶのが近道です。

手動タイプ:安く対応サイズが広い定番

手動タイプは複数の穴を使い分けて線径に合わせる方式で、幅広い線に対応しやすいのが強みです。
軽量で価格も抑えやすく、工具箱に1本入れておく道具として扱いやすいので、扱う線のサイズがまだ定まっていない初心者の最初の1本に向いています。
穴を選ぶ手間はありますが、その過程でAWGとsqの違い、つまり刻印を見る習慣が身につくのが実は大きいところです。
ワークショップでは筆者も手動を初参加者に渡しますが、ここで線径を意識し始めると、芯線を傷つけない感覚が育ちやすいのです。

このタイプは「軽く握って位置を固定→穴サイズと位置を確認→強く握って切れ込みを入れ、真っ直ぐ引き抜く」という基本動作を学ぶのにも向いています。
剥き残しや芯線傷が出たときも、穴の選び方を見直せば原因をつかみやすい。
だからこそ、最初から自動に頼るより、まず手動で感覚を作るのがおすすめです。

自動タイプ:握るだけで速い、量産向き

自動タイプは線を噛ませて握るだけで被覆がスライドして剥けるため、作業のテンポが速いのが魅力です。
対応サイズは狭めですが、同じサイズの線を何本も剥くような量産的な作業では強さを発揮します。
剥き長さのストッパーを使えば5〜12mm程度の寸法をそろえやすく、ブレッドボード配線やはんだ付け前の先端処理で仕上がりが整いやすいのも利点です。

自宅でLEDテープ用に同じ線を20本剥いたとき、ストッパーで全部同じ寸法にそろえられて作業が一気に楽になりました。
1本ずつ長さを測る手間が消えるので、数が増えるほど効きます。
もっとも、最初の線径選びは手動よりシビアです。
だから、同一線径を繰り返し扱う人ほどおすすめで、用途が固まってから買い足す道具だと考えると使い分けやすいでしょう。

横剥き式・多機能タイプの使いどころ

横剥き式や多機能タイプは、線の途中の被覆を剥く作業や、切断・圧着まで1台でこなしたい場面に向いています。
とくに切断・圧着兼用モデルは2,500〜3,000円前後でまとまるので、工具を増やしたくない人には扱いやすい選択肢です。
配線作業の中で「剥く」「切る」「圧着する」を一続きで済ませたいなら、持ち替えの少なさがそのまま作業効率になります。

ただ、万能に見えても最初の1本としては少し用途が広すぎます。
電子工作の基礎を身につけるなら手動、同じ作業を速くそろえるなら自動、中間剥きや圧着もまとめたいなら多機能という順で考えると整理しやすいです。
電子工作初心者には、まず対応サイズの広い手動タイプを選び、配線本数が増える場面が見えてきたら自動タイプを買い足す流れがおすすめです。
その順番なら、道具の便利さと線径への理解を両立できます。

AWG・sq・mmの穴選び方を線径から決める

AWGとsqとmmは、どれも電線の太さを表しますが、見ている基準が違うので、まずそこを切り分けると迷いが減ります。
AWGは導体の直径を段階的に表す規格で、sqは断面積の表記、mmは直径そのものです。
工具の穴もこのどれかで刻印されているため、手元の線の表記を先に読み、穴の表記とそろえて考えるのが近道です。

AWGとsqの違いと向きの覚え方

混乱の元は、AWGとsqで数字の向きが逆なことにあります。
AWGは番号が大きくなるほど細くなり、sqは数値が大きくなるほど太くなります。
教材でこの順番を逆に覚えていた受講者が、太い穴を選んで剥け残す失敗を繰り返したことがあり、ホワイトボードに「AWGは番号が増えると痩せる、sqは数字が増えると太る」と貼っただけでミスが目に見えて減りました。
覚え方を一度固定しておくと、刻印を見た瞬間に判断が速くなります。

電子工作でよく使うサイズの換算目安

実用上は、よく使うサイズだけ先に対応を押さえると十分です。
AWG24は約0.2sqで直径約0.51mm、AWG22は約0.3sq、AWG20は約0.5sqで直径約0.81mm、AWG18は約0.75sqが目安になります。
筆者は工具に付属していたAWG/sq/mm換算表の印字が薄れて読めなくなったため、よく使うサイズだけ本体に油性ペンで書き足しています。
手元で即座に参照できるだけで、穴選びの速さも迷いの少なさも変わります。

ピッタリの穴がないときの選び方

ジュンフロン線やUL電線はAWG表記、国産の機器用ビニル線はsq表記が多いので、パッケージや被覆印字で単位を確認してから工具の穴を合わせます。
刻印がAWGならAWGの列、sqならsqの列を見て、同じ単位どうしで選ぶのが基本です。
手元の線の表記を見てから穴に当てる、この順番を崩さないだけで選定ミスはかなり減ります。

穴がぴったり合わない場面では、まず一段太い穴で試し、剥け残るなら一段細い穴へ移すときれいに決まりやすいです。
いきなり本番の線で合わせず、端材で確認してから使うと、被覆だけを残したり導体を傷つけたりする失敗を避けやすくなります。
迷ったら太めから、これは現場で効く基本の順番です。

被覆を剥く基本手順

被覆を剥く作業は、長さを先に決めてから、穴で位置を固定し、確認してから切れ込みを入れる流れにすると安定します。
ここを急ぐと芯線が見えすぎたり、より線がほつれたりしやすく、あとで配線やはんだ付けに余計な手間が出ます。
ワークショップでも、最初の数本を端材で練習させるだけで失敗が目に見えて減ります。

Step1 剥く長さを決めて印をつける

先に用途を決めると、剥く長さがぶれません。
ブレッドボードやピンソケットへ差し込むなら5〜7mm、はんだ付けや圧着なら7〜10mmが目安です。
短すぎると接触面が足りず、長すぎると芯線が露出して隣の導体とショートしやすくなるため、見た目のきれいさよりも安全性と再現性を優先します。
筆者も急いで長めに剥いてしまい、余った芯線が邪魔になったことが何度もあります。
寸法を先に決めるだけで、後工程がぐっと楽になるでしょう。

Step2 穴に挟んで軽く握り位置を固定する

次は線径に合った穴を選び、剥きたい位置を穴に合わせて軽く握って固定します。
この段階ではまだ被覆に切り込みを入れすぎず、工具が狙った場所に当たっているか、穴サイズが線に合っているかを目で確かめるのがコツです。
ワークショップでは、この「軽く握って一拍置いて確認」を入れるだけで、初心者でも剥き残しと芯線傷がほぼ消えます。
ここでずれていれば、強く握る前にやり直せばよいので、失敗を小さく止められます。
いきなり強く握らない、この一手間が効きます。

Step3 確認してから強く握って引き抜く

位置が合っていると分かったら、強く握って被覆に一周の切れ込みを入れます。
線と工具は一直線に保ち、ねじらず真っ直ぐ引き抜くことが肝心です。
斜めに引くと芯線が曲がったり、より線の素線が切れたりしやすく、見た目は剥けていても内部にダメージが残ります。
筆者自身、急いで一気に強く握って斜めに引き、より線の先がほつれて散らかった失敗を何度もしました。
真っ直ぐ引くことを意識してからは、予備はんだの乗りも良くなっています。
剥き終わったら芯線に傷や欠けがないか、被覆の剥き残しがないかを目視し、より線なら素線がばらけていないかも確認してみてください。
不十分なら端を切り直してやり直しましょう。

芯線を傷つけないコツとストッパー・調整ねじの使い方

穴サイズとストッパー、引き抜きの向きを押さえるだけで、芯線を傷つける失敗はかなり減らせます。
細すぎる穴はより線の素線を削って本数を減らし、太すぎる穴は被覆が切れ残るので、剥いた線を見て次の穴を一段変える判断が軸になります。
自動タイプなら長さストッパーで剥き寸法をそろえ、手動タイプなら調整ねじを浅めから詰めていくと、作業の再現性が上がるでしょう。

穴サイズが合わないときの見極め

穴が細すぎると、被覆だけでなく芯線そのものに刃先が触れやすくなります。
特により線は素線の本数で導通を保っているので、1本でも削れると見た目以上にダメージが残る。
逆に穴が太すぎると刃が被覆を最後までつかまえられず、引いても皮膜だけが少し残る状態になりやすいです。
剥いたあとに素線の欠けが見えたら一段太い穴、剥け残りが見えたら一段細い穴へ寄せる、という見極めを体に入れておくと迷いません。
受講者が同じ穴で剥き続けて芯線傷を多発したときも、線がAWG24からAWG22に変わっていたのに穴を見直していなかったのが原因でした。
線が変わったら穴を見直す、これを口酸っぱく言うようにしています。

自動タイプの剥き長さストッパー調整

自動タイプには、剥き長さを止めるストッパーが付いたモデルが多く、5〜12mm程度の範囲で寸法をそろえやすいです。
ここを使う意味は、単に見た目を整えることではありません。
基板の穴に差し込む長さが毎回そろうと、はんだ付け前の位置決めが速くなり、余計な曲げ直しも減ります。
筆者も長さストッパーを使わずにいた時期がありましたが、設定してから20本のリード線が全部同じ寸法で揃い、基板への差し込みが目に見えて楽になりました。
同じ寸法を量産する場面ほど、先に1回合わせておく価値があります。
おすすめです。

引き抜き角度と力加減のコツ

引き抜きは、線と工具を一直線にそろえ、力は「握る」方向に集中させるのが基本です。
手首をひねると芯線が横に逃げて曲がりやすく、せっかく切れ込みが入っても刃が余計な方向に食い込みます。
線を持つ手と工具を持つ手を平行に動かし、引きは軽く、支えはまっすぐ保つイメージが合っています。
どうしても太い線で切り込みが浅いなら、被覆に半周だけ切れ込みを入れて指で被覆を抜く方法もあります。
芯線に刃を当てずに済むので、サイズが合う穴がないときの逃げ道として覚えておくと安心です。
手動タイプで切れ込みの深さを調整できる機種は、まず浅めにして端材で試し、剥け残るなら少しずつ深くしましょう。
深くしすぎると芯線に当たるため、追い込みは慎重に進めてください。

剥いた後の下処理:より線の撚り直し・予備はんだ・熱収縮チューブ

剥いた芯線は、そのままだと素線がほどけて扱いにくくなります。
より線なら指で軽く同じ方向へ撚ってまとめ、予備はんだや差し込みの前に形を整えておくと、ピンソケットや端子へ入りやすくなり、仕上がりも安定します。
下処理は配線の入口で、ここを雑にすると後工程で戻り作業が増えます。

より線は撚ってから予備はんだ

より線は被覆を剥いた直後がいちばん乱れやすく、素線がばらけると先端が毛羽立ったようになります。
ここで指先で軽く同じ方向に撚って束ねておくと、芯線がまとまり、ピンソケットへの差し込みも予備はんだの乗りも安定します。
筆者のワークショップでも、撚らずにそのまま加熱してはんだボールができた受講者がいましたが、先に撚るだけで見た目も強度も落ち着きます。
予備はんだは接続を確実にするための下処理ですが、付けすぎるとピンヘッダのスルーホールや端子の穴に入らなくなるので、薄く均一に染み込ませるのが原則です。

熱収縮チューブは『先に通す』が鉄則

熱収縮チューブは、はんだ付けする前に必ず線へ通しておきます。
付けてから「あとで被せよう」とすると、すでにコネクタや端子が付いた後では通らず、結局カットしてやり直しになります。
これは現場では本当によくある失敗で、ワークショップではんだごてを握る前にチューブを通したかを毎回声かけしているほどです。
先通しを習慣にしておくと、配線のやり直しを防げて、仕上げの手順が途切れません。

単線(ジャンパーピン用)の下処理

単線、たとえばブレッドボードのジャンパーワイヤー用の錫メッキ線は、より線のように撚る必要がありません。
そのまま差し込み、必要な長さに合わせてはんだ付けできます。
ここがより線との大きな違いで、同じ「剥く」作業でも後に続く下処理が変わります。
より線は撚りと予備はんだで先端をまとめ、単線は寸法をそろえてまっすぐ使う。
この違いを押さえておくと、配線の入口で迷いにくくなります。
剥き寸法を決め、撚り、予備はんだ、チューブ通しまでを一連の手順として確認すれば、剥いた後の作業がそのまま安定した接続につながります。

よくあるトラブルと対処・お手入れ

剥き残しや芯線切れは、刃の穴径と引き方が合っていないときに起きやすく、被覆が途中で止まる症状も同じ流れで説明できます。
穴が太いなら切り込みが浅く、穴が細いなら引きが斜めになりやすいので、まず症状を分けて見れば手直しの方向がはっきりします。
原因が分かれば、直すべきなのは穴なのか握り方なのかを迷わず判断できます。

剥き残し・芯線切れの原因と対処

剥き残しは「穴が太い」「切り込みが浅い」ときに出やすく、被覆が最後まで切れていないために残ります。
芯線切れは「穴が細い」「引きが斜め」のときに起きやすく、刃が被覆だけでなく芯線側まで食い込みやすい状態です。
被覆が途中で止まるなら、切り込み不足か、刃に対して線がまっすぐ入っていない可能性が高いでしょう。
症状を見分けるだけで、微調整すべきなのが穴の選び方か持ち方かが見えてきます。
ワークショップ後に工具をまとめて点検すると、刃の溝にビニールカスが詰まって切れ味が落ちている個体がよくありますが、アルコールで拭くだけで剥け残りが止まることも多いです。
片付けの一部として掃除まで入れておくと、次回の作業がかなり安定します。

複数本を同時に剥くコツ

2本以上を同時に剥くときは、先端を指でしっかり揃えてから刃の中央へ真っ直ぐセットします。
左右どちらかに寄せると、片方だけ先に当たって剥け残りが出やすくなるからです。
揃え→中央→真っ直ぐ引く、この順を崩さないだけで失敗が減ります。
複数本をまとめて扱う作業は速さが魅力ですが、線の位置がずれると一気に品質が落ちるので、急いでいるときほど最初の整列を丁寧にしましょう。
少し面倒でも、ここを揃えておくと後工程の手直しが減り。
何本か同じ長さでそろえて剥く場面では、このひと手間が仕上がりを左右します。

刃のお手入れと買い替えの目安

刃に被覆カスやはんだのヤニ、ホコリが溜まると切れ味が落ち、剥け残りが増えます。
使用後はアルコールを含ませた布で刃の溝を拭き、可動部に汚れを残さないようにすると、次の作業での引っかかりが減ります。
保管は刃を閉じて湿気を避けるのが基本で、サビや固着を防げば切れ味が長持ちし、芯線傷のトラブルも抑えやすくなります。
切れ味の低下や芯線傷が頻発するようになったら、刃の摩耗かサイズ不一致のサインです。
筆者の手動ストリッパーも何年も使って一部の穴の切れ味が落ちましたが、端材で再現テストして摩耗を確認してから買い替えました。
なんとなく捨てず、剥け残りが端材でも再現するかを見て原因を切り分けてみてください。
安価な手動タイプは消耗品と割り切ると判断しやすくなります。

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中村 拓也

大手メーカーで組込みシステムの開発に15年従事。Arduino・Raspberry Piを活用した自作IoTデバイスの制作実績多数。電子工作の基礎から応用まで、実務経験に基づいた解説を得意とする。

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